【障害者雇用のポイント 】精神障害者の採用面接時のポイント

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2018年11月03日

【障害者雇用のポイント 】精神障害者の採用面接時のポイント

1対1の面接のイラスト(男性)精神障害者雇用に成功しているある特例子会社の例をご紹介します。その会社は、採用面接時に以下の点に留意しているそうです。

 

基本的な姿勢は、本人を深く知り理解するために、先ず本人のありのままを話してもらい、それをよく聞くという姿勢が大事とのことです。

 

採用する側は、本人の話で少しでも心に引っかかったり、疑問に思ったことは本人にしっかり質問します。うやむやのまま採用すると、後々、双方が「こんなはずではなかった」となりかねないからです。

 

聞くべきことを聞かずに無責任な採用をしてはならないという姿勢です。本人を大切にしたいからこそ真摯に対峙します。法定雇用率にとらわれて焦って雇用しても、定着には結びつきせん自社に必要な人材をしっかり探す姿勢が大事です。

 

まず本人に「話せるようであれば教えてください」というように、無理強いしません。また、面接で本人が話した内容が採用の合否にすべて反映されるものではないと相手に伝えます。

 

面接では、本人と採用する側との緊張感を取り除くことが大事です。ですから採用する側も面接にはなるべく余裕のあるスケジュールでやります。本人との面接の後に次のスケジュールが控えていると、それが面接する側の気持ちや態度に現れて本人に伝わり、本人の緊張感を増す可能性があります。

 

同社の面接時の確認ポイントは、以下のとおりです。

 

1.自分の症状を理解しているか。

発症時の状況、原因をきちんと時系列的に話せる人は、徐々に自身の症状を客観視できるようになっている人です。自らの言葉で話してもらうことが大切です。

 

喜ぶ会社員のイラスト(女性)

2.入院経験があるか

入院している間に、何を学び、どうなったのかを、きちんと分析している人は、採用後も高いパフォーマンスを発揮するそうです。

 

3.今の自分を理解しているか

今、自分がどういう状態にあるのか説明できることが大切です。

 

4.障害を受容し、現在、疾患は安定しているか

 

5.体調の自己管理(通院や服薬を含めて)ができているか

 

6.家族を含めて何でも話せる人がいるか 

 

7.家族(周囲)は、疾患に対して理解があるか

 

8.どんなことにストレスを感じるか

本人がどんな場面にストレスを感じるのかをよく確認します。これで配属時に配慮する点が把握できます。

 

9.就労意欲があり、基本的な労働習慣が身についているか

 

10.苦手な仕事はあるか

発病の原因になった仕事がある場合は、それを聞くことが大事です。再発防止と職場定着のためです。苦手な仕事(例 電話、接客等)を強制すると、採用しても無駄になってしまいます。

 

 

当事務所は障害者の就労を応援しております。障害者雇用についてのご相談を承っております。