【無期転換対策】企業の対策の進め方(その④) 来年4月に向けたスケジュールのイメージ

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2017年06月23日

無期転換対策】企業の対策の進め方(その④) 来年4月に向けたスケジュールのイメージ

 

有期契約社員の無期転換申込権の発生が来年4月と想定した場合の、企業の対策スケジュールのイメージは以下となります。

 

(1)直ちに実施すること

有期契約社員の実態調査をして管理一覧表を作成します。内容は(その③)をご覧ください。

 

(2)夏頃までに終了

既存の有期契約社員の就業規則の内容をチェックします。内容が古かったり不適切な部分があれば修正します。有期契約社員の就業規則がない場合は作成します。

 

その際、「有期契約の更新は同じ内容で自動更新することはない。更新にあたり契約条件の見直しをし、提示する労働条件が更新前の内容とは異なることがある」旨の規定を入れ込むと良いでしょう。この規定は就業規則と労働契約書の両方に入れ込み、内容を揃えておきます。

 

爾後は、有期雇用契約の更新時には、上記で整備した有期契約社員用就業規則に同意してもらいます。

 

(3)年内に終了

無期転換の制度設計無期転換社員用の就業規則を作成します。   お辞儀をしているスーパーの店員のイラスト            

 

無期転換の制度設計では以下のような項目を会社として検討します。この検討では、場合によっては自社の既存の人事制度や賃金体系の大幅な見直しが必要になります。

 

ポイントは、会社として無期転換社員をどのようにしていきたいのか(無期転換社員に将来にわたってどのように働いてもらいたいのか)をしっかり考えて決めることです。

 

①無期転換社員の人事制度をどのような内容にするか。転換後の労働条件(処遇)をどうするか

(特に賃金については、現在、政府で検討されている「同一労働同一賃金」に向けた法改正動向(労働契約法20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)の改正)に注意する必要があります。改正案は今年の秋口には見えてくると思われます。現時点では政府が公表している『同一労働同一賃金ガイドライン案』を基に検討することになります)。

 

②無期転換社員用就業規則の作成

 

③これに伴い既存の人事制度との関係をどうするのか。既存の人事制度を変更するのか。

 

④既存の正社員用就業規則、有期契約社員用就業規則の見直しと修正

 

上記の内容は、人事制度の見直し・労働条件の変更・就業規則の変更等を伴うので労使協議も必要になります。

 

(4)来年3月までに終了

社員向け説明会を実施します。

 

「無期転換制度について会社側から説明すると、寝た子を起こすことになるのではないか。だから黙っていた方が良いのではないか」と思われるかもしれません。

しかし、無期転換制度についての有期契約社員の関心は高く、有期契約社員は既にこの制度を知っており、会社からの具体的な説明を待っていると考えるべきです。会社から説明せずにそのままにしていると、社員の信頼を失いかねません。

                             説明会・セミナーのイラスト

無期転換制度について社員に正確に理解してもらわないと、後々トラブルになる可能性もあります。

不確かな知識の上司があやふやな説明をしたために、無期転換後に「正社員になれると言われた」等のトラブルになることも考えられます。

                               

会社の経営者や人事担当者等が主体になって説明し、社員に正確に理解してもらうことがとても重要です。

 

説明会の時には無期転換社員の処遇内容や就業規則、無期転換手続の仕方等ができあがっていなければ説明できません。

社員からの質問も想定して想定問答も準備しておきます。